キッチンカーを自作、手作りのDIYの作り方、費用や車検についてまとめました
移動販売で事業を始めるのに、最初に着手するのがキッチンカーの製造では無いでしょうか。
キッチンカーを製造するのは専門業者に依頼するのが良いのか?
それともDIYなど自作で手作りでも車検や保健所の申請に通るのか?
費用の違いはどれくらいあるのか?についてまとめました。
この記事を読んでいただく事で、キッチンカーの製造にあたり、何を考えるべきか?を理解頂けますので、無駄な費用が発生しないで済みますので、最後までお付き合い下さい。
もくじ
キッチンカーの製造は業者?自作(DIY)の手作りどっちが良いの?
移動販売を始める際に、最初に大きな問題となるのが「キッチンカーの製造」をどうするか?という問題です。
キッチンカーと一言でいっても、製造にあたり
- 何の商品を販売するのか?
- 出店場所の営業許可を保健所で申請
を考えなければ、先に進めません。
では、詳しく移動販売の許可申請に関する情報をまとめていますが、営業許可は都道府県によって必要な設備などが変わります。
また、扱いたい商品に対して必要な備品や営業許可の申請も変わってきますので、車輌ベースを軽トラック、バンタイプ、トラックとどれにするか?も変わってきます。
キッチンカーに必要な備品(設備)は?
飲食店が営業許可を得るのと同じように、キッチンカーにも営業するために必要な設備に違いがあります。
先ほども書いた通り、各地域の保健所で細かい仕様に違いがありますので、営業を予定している地域の保健所の担当に確認したり、資料をもらうようにしましょう。
また、複数地域で営業許可を取得するのであれば、それぞれの地域で仕様の違いがあったりする場合もありますので、注意しましょう。
一方で、どの地域でも共通して必要な設備は、
- 給水用のタンク
- 排水用のタンク
- シンク(手洗い用、調理器具や食材を洗う用)
- 手洗い用の消毒液
- 蓋付きのゴミ箱
その他、保冷用の冷蔵庫や冷凍庫などが挙げられます。
その他に、加熱調理をする必要がある場合は、ガスコンロや電気コンロが必要になりますが、ガスコンロを使用する場合は、ガスボンベの扱いや配置は考える必要がありますし、電気の場合だと発電機が必要です。
扱う食材、商品によってキッチンカーに何が必要か?は変わりますので、一度すべてリストアップした方が、頭を整理するためにもおすすめでは無いでしょうか。
キッチンカーの内装も注意が必要
キッチンカーの製造において、備品と同じく大切なのが「内装」です。
内装について、主に考えなければいけないポイントは、
- 床
- 天井
- 壁
- 窓
- 換気扇
の4つとなります。
1つ目の「床」ですが、油などで滑りやすくなる場合もありますので、清潔なスペースを維持するためにも、掃除がしやすいタイプを選びたいところです。
また、夏場はキッチンカー内の温度が上がりますので、断熱材を敷くなどの対応も必要です。
2つ目の「天井」ですが、床と同様に断熱材を入れておいた方が、夏場の事を考えると必須でしょう。
また、窯を入れたりする場合は、天井に煙突を出して熱を逃がすようにする工夫が必要です。
3つ目の「壁」ですが、壁も断熱材を入れる事は必須ですし、キッチンパネルを貼り、油汚れが落ちやすいように工夫が必要です。
また、経験談として、キッチンパネルとトラック側面の間に隙間が空いてしまうと、ビスが止まらずに棚の設置が難しかったり、強度に不安が出ます。
キッチンパネルを断熱材に直張りするのでなく、一枚パネルを入れるなど工夫して強度を強化するようにした方が良いでしょう。
4つ目の「窓」ですが、キッチンカーの窓はお客様とのコミュニケーションの場となりますので、間口はできるだけ大きく取りたいですね。
また、窓を跳ね上げ式にしておく事で、屋根の代わりにもなりますので、日よけや雨の日に商品が濡れずに済むので、お客様に喜ばれるのでは無いでしょうか。
5つ目の「換気扇」ですが、キッチンカー内は油や食材の匂いが蔓延しますので、窓と同様にキッチンカー内の換気を良くするためにも、また保健所の申請を通すにも必要となりますので、注意しましょう。
キッチンカーの自作(DIY)の製造は内装と必要備品に注意
ここまでご紹介の通り、キッチンカーの製造には、
- 扱う商品によって必要備品を揃える事。
- 営業する場所によって、各地域の保健所で必要な備品を確認する事。
- 内装は、夏場や冬場の使用やお客様とのコミュニケーションを考える事。
が必要になりますので、仮に自作(DIY)をするという事になれば、情報を集めた上で、どのように製作していくか?をしっかり設計図を立ててから製作に臨むべきです。
また、キッチンカーに搭載する備品に関しても「相場がどれくらいするのか?」は把握しておいた方が良いでしょう。
場合によっては、新品だけでなく美品な中古品をチョイスし、予算を抑える事も考えておくと良いかもしれません。
キッチンカーの製造は、良くしようと思えば思うほど、予算は青天井になってしまいがちです。
特に自作(DIY)をするという事でしたら、コスト面は意識し、先に予算立てしておかないと、あとで予算オーバーとなりかねませんので、注意しましょう。
また、キッチンカー内の証明や冷蔵庫などの電気の配線が必要になりますので、動力を車輌から取る形なのか、外部からも取れるのか?など、専門的な知識と経験が必要な事もあります。
すべてを自作(DIY)出来ないのであれば、一部外注の手を借りるなど、人件費も計算しておく必要があるかもしれません。
キッチンカー専門の製造業者に依頼すべき?
一方で、自作(DIY)せずに、製造業者に任せるという選択肢もあります。
しかし、キッチンカー製造にあたっても、専門業者ではなく、車輌の仕入れのみを行う車屋さんもいますし、営業許可の代行まですべてをキッチンカー初心者向けのパッケージにして販売しているところまで様々あります。
どの業者にすれば良いか?は、一長一短ありますが、車輌の仕入れから営業許可に関してまでで、「自分で出来ない事を明確化」しておく事で、見積もりしてもらうようにしましょう。
例えば、営業許可に関しては自分で出来るという事であれば、車輌設計、製造を依頼し、見積もりを作成してもらうだけでOKです。
しっかりと、細かく相談ができ、見積もりをあげてくれるところへ選ぶ事で、後々のトラブルを回避する事が出来るのでは無いでしょうか。
また、もう一つ考えたいのが「キッチンカー内の導線づくり」です。
いくら備品を揃えても、動線が悪いと売上アップに繋がらないので、売れる導線づくりを考えると、備品の配置や大きさなども、しっかりと検討しておくべきでしょう。
また、車輌によって重量制限が違いますので、どの機材を入れるべきか?重量はどれくらいになるのか?はしっかり計算しなければなりません。
キッチンカー専門業者と自作(DIY)で費用は変わるの?
キッチンカーの製造にあたって、専門業者と自作(DIY)とで費用は大きく変わるのでしょうか?
よくリフォームなどをDIYして、予算を抑えようという事は試みられますが、キッチンカーの場合は移動もするので、自作(DIY)で作って事故を招いたり、トラブルにならないようには気をつけたいところです。
また、せっかく完成したキッチンカーも、営業許可の申請をしたところ、保健所の許可が下りなかった・・という事になると、時間も費用も無駄になります。
よって、製造にあたっては、自分自身で作ってみたいと思う方以外は、専門業者に任せたほうが良いというのは、筆者の考えです。
理由としては、
「キッチンカーを製造するだけでは収益は出ないから」
です。
勘違いしたくないのは、キッチンカーを製造するのが事業ではなく、キッチンカーを走らせて収益を上げる事が移動販売の事業の目的になるはずです。
この点を履き違えてしまうと、キッチンカーを製造するだけで満足してしまいますので、注意しましょう。
キッチンカーを自作(DIY)する費用の目安
キッチンカーの内装、電気、水道の工事などで改造する目安は、だいたい100万円前後は必要となります。
カスタマイズ費用だけでなく、車輌本体の費用も必要ですので、合わせると250万前後は必要になってくる計算です。
配管工事、電気の繋ぎ込みなどは漏水や漏電などのトラブルに繋がりかねませんので、素人でDIYするのは危険ですし、知り合いの大工さんなどに外注した方が安全でしょう。
ただし、棚を取り付けたり、器具を抑えるなどは、自分でカスタマイズしやすいですし、素人でも比較的やりやすい作業なので、DIYでも良いのかもしれません。
一方で、キッチンカー製造の専門業者に依頼するとなった場合、カスタマイズ費用で150万~200万前後は必要になってきます。
車輌本体と合わせると、300万~350万程度は必要になってくると思います。
もし、予算を抑えたいという事であれば、一つの方法として「キッチンカーの中古車を仕入れする」のが良いでしょう。
いわゆる、キッチンカーの居抜き物件です。
状態の良い車両があれば、内装も出来上がり、電気工事、水道工事も終えていますので、備品の入れ替えだけで対応が出来ますので、良い方法では無いでしょうか。
軽トラックやバンをキッチンカーにすると費用は抑えられる?
先ほどまでの話は、トラックを前提とした考えた予算でしたが、軽トラックやバンなどを改造してキッチンカーを製造するのであれば、費用はトラックよりも抑える事が可能です。
軽トラックを新車で購入し、自作(DIY)した場合に、車両費と材料費で約150万前後で出来上がるのでは無いか?と試算している人もいますが、概ね予算的には問題ないと見ています。
しかし、軽トラックの仕入れを車屋さんに任せるのであれば、そのままカスタマイズしてもらえるのであれば、100万~150万くらいでも十分に製造が出来る可能性があります。
一方で、軽トラックやバンになると積載量の問題が出てきますので、営業許可の種類によっては、保健所の申請が通らない可能性があります。
費用だけを気にするのではなく、全体的なコストも考えて、
- キッチンカー製造の専門業者にするのか
- 完全に自作(DIY)するのか
- 一部自作(DIY)で対応するか。
対応を変えましょう。
キッチンカーを自作した場合に車検は通るの?その他の問題は?
最後に、キッチンカーを自作する際に、車検が通るのか?という疑問がありましたので、調べてみたところ、車検を通すには「道路運送車両の保安基準」がありますので、遵守が必要です。
それぞれの項目について、何を書いているのか分からない・・という事であれば、キッチンカーを自作(DIY)するのは危険かもしれません。
保健所には通ったけど、1年後の車検では通らなかった・・
という事にならないように、しっかりと車検の保安基準は確認するようにしましょう。
また、キッチンカーを自作(DIY)するのに、看板の設置や外装をどうするのか?は考えものです。
例えば、看板の取り付けがなければ、設営時間に時間がかかったり、フレームを物干し竿で作ったりと大変面倒です。
また、外装を一商品しか扱えないものしか用意しないとなると、ラッピングを都度変えなければいけないので、コスパが悪くなったりする事もありますので、注意しましょう。