上杉謙信の名言や格言【英語】有名な為せば成るや道は天にありはじめ意味や解説をまとめました
戦国武将でも人気の高い上杉謙信の有名な名言や格言の言葉をまとめました。
有名な「為せば成る」や「道は天にあり」をはじめ、深い意味を持つ言葉の解説と合わせて、これから先の人生をより良くしていくヒントに使って頂ければ幸いです。
もくじ
上杉謙信の有名な名言や格言【英語付き】意味を解説
それでは、早速ですが戦国武将として人気の高い上杉謙信の名言や格言を順番にご紹介します。
上杉謙信の名言その1 為せば成る
為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり。
9代目米沢藩主の上杉鷹山(うえすぎ ようざん)が残した有名な名言です。
できないと思えるようなことでも、強い意志を持って取り組めば成し遂げられ、うまく行かない時は成功させるための意識が低いからだという意味です。
「為せば成る」は日常的によく使われる言葉になっていますが、「とりあえず軽い気持ちでもやってみたらできる」という使い方をしてはいけません。
信念をもって、真剣に目的達成に努める際に「為せば成る」という名言を用いましょう。
上杉謙信の名言その2 毘沙門天
わしを毘沙門天と思え。
毘沙門天(びしゃもんてん)は、仏教における四天王の一つです。
信仰心の強い上杉謙信は、戦の神とされる毘沙門天の生まれ変わりだと信じていました。
毎日何度も毘沙門天に拝む自身を家臣にも毘沙門天と思うように命じました。
急を要する出陣の際には毘沙門堂まで行かなくても謙信に戦の誓いを立てるのみでよく、時間短縮になりました。神を重んじることも戦に勝利することも成り立たせました。
上杉謙信の名言その3 運は天にあり
運は天にあり、鎧は胸にあり、手柄は足にあり。何時も敵を我が掌中に入れて合戦すべし。
「運命は天に任せ、自分の心の強さで自分を守り、自分の足で立って歩みを進めて目標を達成する。どんな相手でも自分の手の上で転がして戦う。」という意味です。
運命は決められていて変えることはできませんが、誰にも未来はわかりません。
自分の力を最大限に使って努力して勝負に勝ち、自分の思い描く未来を作ることができます。
不運な目に合っても、恵まれない環境にいても、その先の将来は自分次第です。自分の力強さや聡明さは自分で活かしましょう。
上杉謙信の名言その4 義
大将たる者は仁義礼智信の五を規とし、慈愛を持って衆人を哀れむ。
仁は人を思いやこと、義は正しい行いをすること、礼は人間関係や社会秩序を守ること、智は知識の多いこと、信は誠実なこと。
リーダーとなって先頭を走っていると忘れてしまいがちですが、「仁義礼智信」は人としての基本です。
たくさんの部下や仲間を率いる時こそ、一人一人の感情に気を配り、愛を持って判断しましょう。
一社会人としての良識があり、本当の意味で社員や社員の家族を大切にしてくれる経営陣について行きたいと社員は思うものです。
大事なのは義理の二字である。死ぬべきに当たってその死をかえりみず、生きる道においてその命を全うし、主人に先立つ、これこそ武士の本意である。
武士は命をかけて仕えます。自分の命は文字通り、仕える主人に捧げています。
現代社会ではあり得ませんね。会社に忠実に勤め、お客様に最大限尽くしますが、いざという時は自分を自分で守り、思うように生きて行くことができます。
裏切りを働く武士もたくさんいましたが、現代の転職や企業は裏切りでも何でもありません。
自ら進みたい道を切り開いて良いのです。お世話になった人にはきちんと義理を果たしながら、自分第一に生きましょう。
上杉謙信の名言その5 塩
我は兵を以て戦いを決せん。塩を以て敵を屈せしむることをせじ。
戦い以外の場面で敵を弱らせるような卑怯な真似はしないという意味です。
塩不足で食べ物が腐り、飢餓に苦しむ人々がいた武田信玄の率いる敵陣に塩を送ったという、有名なエピソードがあります。
敵だからこそ、まともな食事ができていない人々をそのままにしておくことは、仁義の武将としては恥ずかしいことです。
何よりも正々堂々と同じ土俵に立って、勝負に挑まなければ勝利したとは言えません。
汚い手段は使わずに正面から相手にぶつかっていきましょう。
上杉謙信の名言その6 天地人
義とは、人が人としてあることの美しさよ。
大河ドラマ「天地人」で、阿部寛が演じる上杉謙信の放った名台詞です。
「天地人」の中で「義」という言葉が何度も用いられ、謙信を一文字で表すと「義」と思われるほど、謙信は義を重んじていたと言われています。
義は正しさを意味する言葉ですが、人の美しさと捉えることもできます。不正を働いたり、罪を犯したりする人は汚く、まっすぐに正義を貫く人はきれいな印象があります。
心の美しい人間になれるように正しい行いを心がけましょう。
上杉謙信の名言その7 gackt
四十九年 一睡の夢 一期の栄華 一盃の酒。
大河ドラマ「風林火山」でgackt(ガクト)が演じる、上杉謙信の放った名台詞です。
人生50年と言われていた当時、49歳になった謙信が自分の人生をあっという間の夢のようで、輝かしい栄光も、一杯の酒のように一瞬だったと語っています。
現在では人生を80年と考えられていますが、一眠りしている間に人生が終わってしまったり、一杯の酒で酔っぱらっているうちに、華やかな時が過ぎてしまったりします。
人生が50年でも80年でも、後悔のないように全力で人生を全うしましょう。
生を必するものは死し、死を必するものは生く。
川中島の決戦の前に、上杉謙信が発した名言です。
戦いに挑む際に、何としても生き延びようと思うと死んでしまい、死んでも構わないという意気込みでいれば生き残れるという意味です。
勝負に挑む際の覚悟の問題です。保身に走っていたり、目先の利益だけに目を向けていたりすると、いい結果は得られません。
ここ一番という大きな場面は人生に何度もないので、なりふり構わず必死に取り組みましょう。
上杉謙信の名言その8 落ち目
人の落ち目を見て攻め取るは、本意ならぬことなり。
弱っている人に付け入るのは、上杉謙信の正義に反します。
ライバルの弱点を突くのは一つの作戦になりますが、降格したり職を失ったりした同僚や失恋した友人、ケガや病気をしている人には優しくしましょう。
自らの行動が原因で落ち目になったとしても、傷心の本人は深く反省して悩んでいます。
意見がある際は相手が弱っている時ではなく、絶好調な時に伝えましょう。
偉い人には媚びて弱い人には見下した態度をとるような人には、決してなってはいけません。
落ち目にいる人には手を差し伸べて、同じ立ち位置に戻ってから勝負をしましょう。
上杉謙信の名言その9 人の上に立つ
人の上に立つ対象となるべき人間の一言は、深き思慮を持ってなすべきだ。軽率なことを言ってはならぬ。
身分の高い人や実績のある有名人には、大きな影響力があります。
一社員の言葉と社長の言葉では広まり方も重みも違いますね。自分の立場が変わるに連れて視野も広がり、昇進すると考えざるを得ない事柄も増えていきます。
自然と思慮深い人になっていきます。それでも軽はずみな言動を取ってしまうのなら、人の上に立つ資格はありません。
近年ではソーシャルメディアを通して、個人の発言が遠いところにいる人にまで届きます。
言葉は人を傷つけることも救うこともできる面白い道具です。ぜひよく考えて有意義な使い方をしましょう。
上杉謙信の名言その10 戦場
戦場の働きは武士として当然のことだ。戦場の働きだけで知行を多く与え、人の長としてはならない。
文武両道は素敵な精神です。戦闘力が高いだけでなく、教養があり頭脳を使える人はあらゆる面で結果を残すことができます。
武士は戦いに勝つ武力はもちろん、戦略を考え正しい決断を下す知性も必要です。
また、長となる人が立派な長になれるかどうかは、心の持ちようで大きく変わっていきます。
武力や知性を持っていても、人望のない人は部下や後輩がついてきません。リーダーとして信頼のおける人は人間力も鍛えましょう。
上杉謙信の名言その11 極楽と地獄
極楽も地獄も先の有明の月の心にかかる雲なし。
有明の月は、夜明けになっても空に残っている月のこと。「これから行く先が極楽であっても地獄であっても、自分の心は有明の月のように雲一つなく晴れ晴れとしている」という意味です。
上杉謙信は、戦乱の中たくさんの死闘を生き抜き、自分の過去を悔いることも恥じることもなく人生の幕を閉じました。
「極楽も地獄も」という言葉から、自分のこれまでの行いを他人や神にどう判断されようとも構わないという潔さがわかります。
他人の物差しや常識ばかりに固執せず、自分で納得できる人生を送りましょう。
上杉謙信の名言その12 宝在心
家訓16ヶ条「宝在心」
一、心に物なき時は心広く体泰なり
一、心に我儘なき時は愛敬失わず
一、心に欲なき時は義理を行う
一、心に私なき時は疑うことなし
一、心に驕りなき時は人を教う
一、心に誤りなき時は人を畏れず
一、心に邪見なき時は人を育つる
一、心に貪りなき時は人に諂うことなし
一、心に怒りなき時は言葉和らかなり
一、心に堪忍ある時は事を調う
一、心に曇りなき時は心静かなり
一、心に勇みある時は悔やむことなし
一、心賤しからざる時は願い好まず
一、心に孝行ある時は忠節厚し
一、心に自慢なき時は人の善を知り
一、心に迷いなき時は人を咎めず
一、雑念がなければ心も体も健康でいられる
一、わがままでなければ愛嬌を失わない
一、欲がなければ正しい行いができる
一、自分勝手な考えがなければ他人を疑わない
一、おごり高ぶらなければ人を教えられる
一、間違いがなければ人を恐れない
一、意地汚くなければ人が従ってくる
一、貪欲でなければ人にへつらわない
一、怒りがなければきれいな言葉を使う
一、忍耐があれば成功する
一、晴れ晴れしていれば穏やかになる
一、勇気があれば後悔することはない
一、豊かでいれば無謀なことは願わない
一、孝行心があれば忠誠心が強い
一、うぬぼれなければ他人の良さがわかる
一、迷いがなければ他人を責めない
上杉謙信は「宝在心」として、16つの心の持ち方を家訓にしました。
どの心の持ち方も自分ばかりではなく、人を敬う気持ちや、心を強く正しく穏やかに持つように謳っています。
辛いことや悲しいことがあった時や、漠然と日々がつまらないと感じる時には、「宝在心」を読み返してみてください。
原因は他ではなく、自分の心の中にあると気づくことができます。
武田信玄と上杉謙信の名言
上杉謙信とライバル関係にあり、戦国武将の中でも人気の高い武田信玄。
上杉謙信に劣らず、様々な名言や格言を残している事でも有名です。
武田信玄の残した有名な名言5つを、ここでは紹介していきます。
武田信玄の名言その1 風林火山
風林火山 – 疾(と)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し。
戦いにおいて、4つの戦術を説いた言葉と言われるのが「風林火山」です。
風は、その素早さを表現し、林はその静かに構えている様子を表現し、火はその激しさを表現し、山はそのどっしりと構えた様子を表現しています。
戦況に応じて、様々な戦術へと変化させる武田信玄を表現するのに見事な言葉です。
武田信玄の名言その2 嫌な事
自分のしたいことより、嫌なことを先にせよ。この心構えさえあれば、道の途中で挫折したり、身を滅ぼしたりするようなことはないはずだ。
物事に取り掛かる基準として、自分の好きな事を優先するのではなく、先に苦手な事や嫌な事をこなした方が、あとで楽になりますし、途中でやめる事もありません。
武田信玄の名言その3 業
我、人を使うにあらず。その業を使うにあり。
人は使うものではなく、家臣たちの能力、力、スキルを最大限に使わせてもらう事の方を重要としていたのが武田信玄の考え方です。
武田信玄は、当時珍しい合議制を導入し、家臣の意見を取り入れていたと言われています。
今の時代にも通じる考え方だと言えますね。
武田信玄の名言その4 為せば成る
為せば成る 為さねば成らぬ成る業(わざ)を 成らぬと捨つる人のはかなき
上杉謙信も同じ事を述べていますが、武田信玄も同様の言葉を引用し、努力すればできる事も、出来ないと思う人間が世の中にはいるという、人の弱い部分を理解していたようです。
大変な事を任されたり、プレッシャーで潰されそうになる事もあるかもしれませんが、「為せば成る」の精神で成し遂げたいものですね。
武田信玄の名言その5 信頼
信頼してこそ人は尽くしてくれるものだ。
家臣との合議制はじめ、家臣との信頼関係を築くために何をすれば良いか?武田信玄は、当時には珍しい人心掌握術を心得ていたようです。
支配するのではなく、相手のやる気、モチベーションを刺激するポイントを心得た、リーダーの心得を学べるのでは無いでしょうか。