パブロフの犬とは何?条件反射を使って60秒で仕事や人間関係を円滑にできる秘訣を公開
「パブロフの犬」という言葉は聞いた事あるけど、どんな話なの??
条件反射との関係やパブロフの犬を理解する事で、ビジネスや人間関係にも応用する事も可能です。
この記事では、パブロフの犬を使ってビジネスや人間関係をより良くする技術「アンカーリング」と呼ばれるスキルも紹介していますので、最後までお付き合い下さい。
もくじ
パブロフの犬とは?意味がわかると面白い
ソビエト連邦の生理学者イワン・パブロフが、条件反射の実験を行うにあたり、犬を使って実験をしていて、この実験の話を総称して「パブロフの犬」と呼ばれるようになりました。
特定の犬の名前ではなく、複数の犬で実験が行われたため、博士の名前で呼ばれるようになったとの事です。
パブロフは
「犬がえさを食べながらつばを出している」
というところに注目し、「何か条件をつければ、犬は餌を食べなくても反応するのか?」というところから、実験を開始しました。
パブロフの犬で行った条件付けという実験
パブロフが行った実験は、
- 犬にメトロノームを聞かせ続ける。
- 犬にえさを与える。
- 犬はえさを食べてる時、唾液が出ていた。
- これを繰り返す。
この二つのプロセスを「条件付け」と呼びますが、要するに
「メトロノームを聞くと餌を食べる時間だ」
と脳にインプットさせていき、これを繰り返していくと、犬はメトロノームの音を聞いただけで、唾液を出すようになったという事なのです。
古典的条件付けという考え方
条件付けには、
- 無条件反応
- 条件反応
2つの反応があり、先ほどのパブロフの犬を例にすると、
餌を食べる時に唾液が出るのは「無条件反応」にあたりますが、餌を与えるだけでなく、そこにメトロノームという「条件」を加える事で学習させ、その結果出てきた反応が「条件反応」と呼び、この学習を条件付けする事を「古典的条件付け」と呼びます。
パブロフの犬と同じく人間は学習をする生き物
パブロフの犬の話は、動物に限った事ではなく、人間も同じですし、特に古典的条件付けにあたる「学習」に関しては、人間はより複雑に条件反射が可能です。
例えば、心の中で「梅干しを食べている事を想像して」と言われたとします。
実際に想像してみましょう、いかがでしょうか?
口の中が酸っぱくなってきたり、唾液の量が増えたりしていませんか?
このプロセスこそ、パブロフの犬と同じく、人間は学習をする生き物であるという証明でもあるのです。
パブロフの犬はトラウマや思考すら条件付けする
先ほどは、梅干しを想像して頂いて条件付けを体感頂いたのですが、同じように過去に体験した事がフラッシュバックのように頭をよぎるという経験はありませんか?
例えば、これから彼女に告白しようと思っている場面で、勇気を出して会う約束をするまでは良かったのですが、その後に過去の告白体験がフラッシュバックし、
「あの時のようにフラレたらどうしよう・・」
なんて思った事はありませんか?
実は、人間の記憶や思考(考え方)とも条件付けは行われていきますので、トラウマも同じように条件付けされてしまいます。
トラウマは、記憶の書き換えをセラピーで繰り返す事で、頻度を減らしたり、抜け出す事は可能ですが、条件付けの根が深いと簡単ではありません。
アンカーリングでパブロフの犬のような条件付けを行う
NLP(神経言語プログラミング)と呼ばれるアメリカの最新心理学やセラピー手法の一つに「アンカーリング」と呼ばれるスキルがあります。
成人の場合、数万から数十万にも及ぶアンカーリングが体内に存在すると言われていて、通常アンカーリングを意識的に行うという方は、ほとんどいません。
アンカーリングとは、パブロフの犬で証明された条件反射を応用し、ある出来事をアンカー(錨)にし、実際に体験しているかのような心理状態を作っていく事を言います。
例えば、スポーツで優勝したした選手がいて、その時の様子を鮮明に思い起こし、音楽と一緒に「条件付け」し、いつでも記憶に出てくるように結びつけておきます。
すると、その音楽を聞く事で、いつでもその時のパフォーマンスを引き出すという事も可能です。
他の似たような言葉では「ルーティン」も当てはまるかもしれません。
イチロー選手の打席に入る前の屈伸やぐるっとバットを回す動作は、自分のパフォーマンスを発揮するために行うルーティンですが、アンカーリングと同じプロセスです。
アンカーリングのやり方
先ほど例に挙げたように、アンカーリングは2つの条件を結びつけしておく必要があります。
音楽などでも良いのですが、いつでも引き出せるようにするのであれば、身体を使った方法が便利ですので、ここでは身体を使う方法を解説します。
この方法で、最短60秒で仕事や人間関係をより良いものへと変化させる、内面イメージ変化が起きますので、実践してみましょう。
- 自分自身の夢や目標など、叶えたいと思う事の感情は何ですか?
→例えば、最高の気分になりたい、リラックスしたいなど - 過去の記憶で、今まででその感情を得るために行った出来事を思い出しましょう。
→例えば、リラックスするという事であれば、瞑想中の出来事でも良いでしょう。 - その時の出来事を五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)で感じましょう。
→目に見えるもの、当時聞こえていた音、触れているモノなど肌に伝わってくる感覚、味わっている食事の味など - 五感で感じた出来事を最大限にイメージを拡げながら、身体の一部分を強く押します。
→一番やりやすいように、左手首を右手の親指で押してみましょう。 - イメージが最大化した時にグッと押し込み、左手首に残る感覚と、その時の出来事を「条件付け」していきます。
- 1分ほど続けてみて、イメージを刷り込みしていきます。
- 一旦、五感でイメージを終了し、アンカーのチェックを行います。
→グッと押し込んだ左手首の辺りを触れると、当時のイメージがふわっと戻ってくると成功です。
アンカーリングした場所を押さえれば、いつでもその時に得たい感情をフィードバックする事が出来ますので、やる気がみなぎったり、成功体験になるものをアンカーしておくと便利です。
パブロフの犬は筋肉少女帯の曲で歌詞に出てきている!
ここまで、パブロフの犬の意味や条件付けを活かしたアンカーリングの解説をしてきましたが、ここからはパブロフの犬にまつわる余談ですが、「筋肉少女帯」の歌にパブロフの犬というものがあります。
アルバム「断罪!断罪!また断罪!!」、作詞は大槻ケンヂ さんが書いたものです。
歌詞は、
象牙の塔 その上から見てた天才が故に狂人となった、男叫ぶ
あなた方はまるで パブロフの犬のようだ条件反射で涎を垂らしている
男は幾人もの人を刺したまだ若い警官が彼を撃った 怯えながら振り返りざまに男が言った
白髪の彼は泣きながらこう言うのであった
パブロフの犬だ!パブロフの犬だ!あなた方は!!
リング・ア・ベルで!リング・ア・ベルで!涎を垂らして!!
パブロフの犬だ!パブロフの犬だ!あなた方は!!
何も知らないで生きてけばいい!!
私はもういい!去り行くのみだ!!
本当にパブロフの犬が使われていて、驚きました。
パブロフの犬とは何?条件反射を使って60秒で仕事や人間関係を円滑にできる秘訣を公開 まとめ
動物や人間に条件反射がある事を見つけた事は、大きな発見でトラウマの治療に条件反射が応用されるようになったり、アンカーリングのような技術へと応用されるきっかけになりました。
条件反射の説明として、パブロフの犬はビジネスや教育の場面でも例にして説明されるほど、とても有効な解説方法なのです。
パブロフの犬は、仕事やダイエットにも活用できますので、より自分のパフォーマンスを上げたいという方は、是非ともアンカーリングを試してみて下さい。
マスターできれば、かなり効果的でパワフルなパフォーマンスが期待出来ますので、お試し下さい。