ピータードラッカーのマネジメントより名言や格言まとめ30選
「現代経営学」や「マネジメント」の発明者と呼ばれるピータードラッカーさんの著書「マネジメント」は、経営者に限らず、マーケティングやリーダーを目指す人達の参考となる書籍として有名です。
ピータードラッカーの「マネジメント」より、名言や格言を集め、あなたの成功に必要なヒントとなるような金言の数々で参考になれば幸いです。
もくじ
ピータードラッカーの本「マネジメント」の名言や格言
ピータードラッカーの名書「マネジメント」より、経営やマネジメントに関する名言や格言を紹介します。
ピータードラッカーの名言その1 マネジメントとは人のことである
ドラッガーは、経営の本質は「人」です。
マネジメントは人そのものであり、人を活かすためには、相手の事をきちんと理解し、人として尊厳ある対応を取る事をドラッガーさんは教えてくれています。
ピータードラッカーの名言その2 人が成果を上げるのは強みによってのみである
「人」を活かすために、尊厳を与える事が大事と言いますが、具体的には「強みにフォーカスする」事を求めています。
一人ひとり強みにフォーカスし、集中する事で、組織も個人も高い成果を上げる事が出来ます。
ピータードラッカーの名言その3 強みは当然とできるもので気づかない
自分が当たり前に出来る事が、他人が当たり前に出来る事とイコールであるわけではありません。
自分の強みがどこにあるのか?を知れば、意外に相手の役に立てる事が多いという事が分かります。
まずは、自分自身の棚卸しをしていく事で、何ができるか?何で他者に貢献出来るのか?を見つけていくと良いでしょう。
ピータードラッカーの名言その4 他社との比較で自社の強みを見つけ出す
マーケティングの手法で「3C分析」と呼ばれる方法があります。
3Cとは、
- Customer 市場・顧客
- Competitor 競合
- Company 自社
の3つのCの事を指しますが、市場全体の調査、競合他社の調査、自社の調査を行わなければ、他社との比較から自社の強みを引き出す事は出来ませんので、3つのCを意識しましょう。
ピータードラッカーの名言その5 成功するためには一点の強みに集中して卓越する必要がある
ランチェスター戦略と呼ばれるマーケティング上で一つの戦略があります。
ランチェスター戦略は「一点集中」の戦略で、限られたリソースは分散するのではなく、一点に当てた方が強くなります。
どこか突破できるような一箇所に全集中し、一気に勝ち上がりましょう。
ピータードラッカーの名言その6 凡人が非凡な働きをできる組織が目指すべき組織である
8:2の法則やパレートの法則と呼ばれる法則がありますが、世の中の8割以上は凡人が占めていて、いわゆる天才と呼ばれるような人は、数少ないですし、組織の中に天才が混ざる可能性は、極めて少ないです。
天才に合わせた組織構築では、ほとんどの人は仕事が出来ないですし、効率が悪くなってしまいます。
それよりも、凡人に組織を合わせ、凡人の力を組み合わせたほうが、お互いの弱みを補い合う事が出来るのでは無いでしょうか。
ピータードラッカーの名言その7 人こそが最大の資源である
経営には、
- 人
- モノ
- 金
- 情報
が必要だと言われますが、モノ、金、情報を集めてくるのは「人」以外あり得ません。
より良い商品を創れるのも人ですし、情報を得られるのも人です。
そして、商品や情報を使ってお金を生み出せるのも人なので、人作りに力を入れることは、結局のところ売上を伸ばすために絶対的に必要だという事を教えてくれています。
ピータードラッカーの名言その8 メンバーが相互に人間として尊敬される組織風土を築く
マネジメントの本質は、組織の風土作りが重要になります。
人間同士、お互い尊敬しあえる関係であれば、組織はより良い関係へと発展する事になります。
ピータードラッカーの名言その9 部分を合わせたものよりも、全体の総和で大きな成果を生む
マネジメントの効果は、全体の総和だけでなく、「掛け合わせ」によって最大化します。
さらにドラッカーは、
オーケストラの指揮者のように、リーダーの行動、ビジョン、指導力を通じて各メンバーを統合し、創造的なものとして活かす
とも言っており、1+1=2という足し算で組み合わせていく事も大事ですが、より効果を高めるためにマネージャーがリーダーシップを発揮する事が重要である事を示しています。
ピータードラッカーの名言その10 マネジメントとは権力ではない、人を活かす責任である
マネジメントは、人を管理下に置くものではなく、「人を活かす」ために出来る方法を考えることです。
人は管理されてやらされ感でやっても、期待以上の成果を上げる事は出来ません。
自ら動きやりたいと思うように、人を動かす事こそマネジメントの効果なのです。
ピーター・ドラッカーの名言その11 成果を上げるものはアウトプット思考である
知識や技術をインプットし、成果物をアウトプットするのが当たり前の流れに思いますが、ドラッカーは成果を出す事で、アウトプットを強く意識して仕事に取り組む大切さを教えてくれています。
ドラッカーは、技能、情報、知識は道具に過ぎないとも表現し、学ぶだけでなく実践の大切さも重要です。
ピーター・ドラッカーの名言その12 イノベーション
イノベーションについて考える時に、既存の事業についても考えておく必要があります。
既存の事業について、
「この活動は必要か、なくても済むか」
と問い、必要な活動であれば「必要最低限の支援はどれだけか」と考えます。
一方で、イノベーションを起こす事については、
「これは正しい機会か」
と問い、「注ぎ込むことのできる最大限の優れた人材と資源はどれだけあるか」を考える事こそ、イノベーションで求められる事です。
ピーター・ドラッカーの名言その13 マーケティングの究極の目的はセールスを不要にすることである
ドラッカーのマーケティングに関する言葉の中で、一番有名な名言ですが、見込み客が自ら買いたいと思わせる状態を創れば、商品やサービスは売れます。
セールス行為を行わなくて良いほどの商品コンセプトを創り上げれば良いのです。
ピータードラッカーの名言 リーダーシップについて
ドラッカーは、マネジメント以外にも様々な書籍を出していますが、リーダーシップについても様々な定義をし、本や講演などを通して教えてくれています。
ここでは、リーダーシップに関する名言や格言をまとめていきます。
リーダーに求められるのは人格である
著書「マネジメント」よりリーダーが何よりもまず求められるのは「人格」だと言っています。
人格とは、真摯な態度であって、人間として誠実かつ信頼出来るという事を意味します。
リーダーに限らないですが、
- 誠実
- 信頼
この2つのキーワードは、人である以上、常に意識しておきたいですね。
その人の下で働かせたいと思うかが判断基準である
著書「非営利組織の経営」の中からの抜粋ですが、その人の下で働きたいかどうか?を思う一つの基準として先ほども挙げた「真摯さ」だと思います。
リーダーとしての品格を備えた人物であるかは、自分で判断するものでなく、常に他人から判断されるという事を忘れないようにしましょう。
リーダーはメンバーの強みのみを見なくてはいけない
著書「経営者の条件」の中からですが、部下の弱みにフォーカスする事は無責任な対応です。
リーダーは常に一人ひとりの強みにフォーカスし、可能な限り伸ばしてあげるようなマネジメントする必要があります。
部下の成長こそ、リーダーの負うべき責任なのです。
リーダーは人の強みを活かすものである
著書「経営者の条件」の中から抜粋ですが、リーダーは人の強み、活力、意欲を動員し、集結する事で全体の能力を上げていく事が必要です。
リーダーの役割とは使命を確立すること
著書「未来企業」の中から抜粋ですが、リーダーは「目的」を確立する事が求められます。
目的が明確になれば、目標を設定し、部下たちにも使命を伝える事が出来ますので、一つの方向を向いて事業に取り組む事が可能です。
リーダーシップとは人の視座を高めることである
著書「マネジメント」の中から抜粋ですが、リーダーシップの目的はカリスマ性を発揮する事でも、人を惹き付ける事でもありません。
リーダーシップは、
- 人のビジョンを高めること
- 成果の基準を高めること
- 人格を高めること
こそ重要で、リーダーシップを発揮するという事は、人を引っ張る力だけでなく、周囲の熱量を上げられる人物でなければならないという事になります。
リーダーは正当性をもたなければならない
著書「産業人の未来」からの抜粋ですが、どれだけリーダーシップがあり人を惹き付ける力があっても、正しい事を行う正当性が無ければ意味が無いと思います。
これからのリーダーは変化を活かすチェンジリーダーになれ
著書「明日を支配するもの」からの抜粋ですが、変化を脅威と感じるのでなく、変化をチャンスとして捉えられる「チェンジリーダー」こそ、リーダーに求められる資質だと言っています。
責任とは外部に対するものであると同時に内部に対するものである
著書「マネジメント」からの抜粋ですが、外部に対して持つ責任とは「成果」に対してであり、内部に対して持つ責任は、組織内を成果に対して最適な状態にまとめていく事が必要です。
リーダーは、内部の力を外部の成果に対して常に変化させ、作り変えていく能力を有している必要があります。
ピータードラッカーの名言 マーケティングについて
ドラッカーの名言には、マーケティングに関する内容も多く含まれています。
ここでは、マーケティングに関する情報を紹介していきます。
事業の目的は顧客を創造することである
著書「現代の経営」からの抜粋ですが、顧客の開拓なしに事業は達成される事はありません。
常に新しい顧客を創出できるように、常に「顧客にとって最大の価値を提供する事」を常に意識する事こそ、マーケティングのポイントです。
事業にとって最重要なのは、顧客にとっての価値である
著書「現代の経営」からの抜粋ですが、いくら企業が良いモノだと思って市場に出しても、顧客にとって興味のないものであれば、価値ある商品とは言えません。
マーケティングが「価値の提供」である事を改めて教えてくれるドラッカーの名言です。
顧客を想像してはならない、顧客に直接聴かなければならない
著書「創造する経営者」より抜粋ですが、顧客の声に耳を傾けることはとても重要です。
思い込みで顧客を勝手に想像する事は、意味がないという事を教えてくれる名言です。
競合相手は同業種にとどまらない
著書「創造する経営者」より抜粋ですが、アメリカのトイザらスが倒産したのは、同業種のおもちゃ屋が脅威だったわけではありません。
Amazonの脅威にさらされてアメリカでナンバーワンのおもちゃ屋さんも倒産に追い込まれたのです。
我々は、同業種に限らず他の業種、業態からもサービスの提供がある可能性について考えておく必要があります。
非顧客に注目せよ
著書「ネクスト・ソサエティ」より抜粋ですが、重要な情報を持っているのはノンカスタマー(非顧客)なのです。
既存の顧客だけを見ていると没落するとドラッカーは言います。
常に今いるお客様の外側にいる非顧客についての情報を集める事を意識しましょう。
マーケティングとは経営の全体のことである
著書「現代の経営」より抜粋ですが、マーケティングこそ事業成功の鍵であり、マーケティングがハマらなければセールスに繋がる事はありません。
経営そのものを表すのが「マーケティング」という事を憶えておきましょう。
マーケティングとは顧客からスタートすることである
著書「創造する経営者・マネジメント」より抜粋ですが、顧客からスタートするという事は「人間の欲求や価値観」から始めるという事です。
- 顧客が欲する欲求はどこにあるのか?
- 購入を決めるポイント、価値観はどこにあるのか?
この2点をしっかりと確認しましょう。
商品よりも、顧客に関心を持つのがマーケティングである
フィリップ・コトラーは、
多くの企業が、自社の商品とサービスには多大な関心を持っている。
しかし顧客に関心を持っている企業はあまりにも少ない。
と言っていますが、ドラッカーも同じようにマーケティングの肝は、商品よりも顧客に関心する事だと教えてくれます。
ピータードラッカーのマネジメントより名言や格言30選 まとめ
ピーター・ドラッカーのマネジメントは、多くの経営者やリーダーに愛される名書ですが、ドラッカー初心者の方には、いささかとっつきにくいところがあるかもしれません。
そんな時におすすめしたいのが、一時期人気になったベストセラーにもなった「もしドラ」です。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
岩崎夏海さんが、高校生女子マネージャーにドラッカーの「マネジメント」を読ませ、甲子園を目指すという青春仕立てにした本ですが、とても分かりやすくマネジメントの大事なところを学べますので、おすすめです。
ドラッカーの名言や格言を見ても、最終的に経営の肝になるのは「人」であって、組織作りは人づくりに始まり、人づくりに終わるのでは無いかと感じます。
また、世間でイメージされるマーケティングやリーダーシップという言葉が使われる事がありますが、ドラッカーの本質に迫る言葉を知れば、今までのマーケティングやリーダーシップよりも、一歩先へ進めるようになるのではないでしょうか。
是非とも、あなた自身のマネジメント、リーダーシップ、マーケティングのヒントとなり、さらなる高みを目指すきっかけにして頂ければと思います。