マインドフルネス瞑想とは?意味、効果、方法や実践したメリットとデメリットまとめ
瞑想ブームがアメリカから日本に入ってきて人気を集めていますが、今注目なのは「マインドフルネス瞑想」と呼ばれる瞑想法です。
マインドフルネスは、1979年にジョン・カバット・ジンが、医療行為として臨床的な技法としていますが、仏教的な瞑想が起源です。
この記事を読んで頂くと、
- マインドフルネス瞑想とは何か?
- マインドフルネス瞑想の効果は?メリットとデメリット
- マインドフルネス瞑想のやり方、実践方法
- マインドフルネス瞑想に関してのアプリや本
といった、マインドフルネス瞑想に関する基本的な事を理解頂けるようにまとめています。
最後まで読み進めて頂き、マインドフルネスがあなたの人生にとって、いかに必要な智慧かを理解頂ければ幸いです。
もくじ
マインドフルネス瞑想とは何?意味あるの?
マインドフルネス(英語でMindfulness)は、仏教の瞑想から着想したもので、「今ここで起きている事に注意を向ける瞑想法」です。
ジョン・カバット・ジンによって、医療分野に「マインドフルネスストレス低減法(MBSR)」や「マインドフルネス認知療法(MBCT)」を開発し、取り入れたのが最初と言われています。
その後、マインドフルネス瞑想は、企業や個人も多く取り入れ始め、
- Apple(アップル)
- Google(グーグル)
- Nike(ナイキ)
- McKinsey(マッキンゼー・アンド・カンパニー)
- Facebook(フェイスブック)
- スティーブ・ジョブズ
- ノバク・ジョコビッチ
といった一流企業や著名人も日常に取り入れています。
マインドフルネス瞑想の由来
「Mindfulness」という言葉は、仏教の経典で使われていた古代インドの「サティ(sati)」という言葉を英訳にしたものです。
「サティ(sati)」を直訳すると「心に留めておく」という意味になり、英語訳の「Mindfulness」になると「気遣う・心配りをする」というマインドフル(Mindful)から言葉は作られています。
マインドフルネス瞑想は、いわゆる仏教的な瞑想法とは違い、宗教観を一切排除しているため、無宗教の方でも偏見なく取り入れる事が出来ます。
マインドフルネス瞑想は意味があるの?
マインドフルネス瞑想を行う意味は、人によって様々です。
他の瞑想法もですが、
「何のために行うのか?」
を明確にしておかなければ、続ける事が出来ませんんので、まずは自分自身が続ける意味を明確にしておく事をおすすめします。
例えば、
「マインドフルネスで思いやりの心を育む事で、自分にも人にも優しくなる」
という目的を叶えるためだとすれば、マインドフルネス瞑想の効果は後述しますが、相性は良いはずです。
これから紹介するマインドフルネス瞑想の効果を確認しながら、
- 何のために?
- なぜやるのか?
を明確にしていきましょう。
マインドフルネス瞑想の効果
マインドフルネス瞑想の効果ですが、一般的には
- 心身の病気を持つ人を癒やす効果
- 心の健康を保つ(ストレス低減)効果
- 個人や組織の能力開発
という3つの効果が期待されます。
マインドフルネス瞑想で心身の病気を持つ人を癒やす効果
1つ目の「心身の病気を持つ人を癒やす効果」ですが、MBSRやMBCTといったプログラムが開発され、身体や脳への効果が臨床治療を通して有効だと認められています。
数十年にわたる科学的な研究によって実証された実例として、
- 慢性疼痛、喘息、糖尿病のような身体に出ている症状の改善。
- 不安、不眠、恐怖症、摂食障害など、精神的な症状の改善。
- 思いやりや共感といった機能の向上。
- 学習や記憶の領域、感情コントロールについて、脳が活性化。
など挙げられていて、交感神経が落ち着き、副交感神経が活性化する効果も見られている事から、心が落ち着く事で、身体的にも精神的にも落ち着く効果が見られます。
マインドフルネス瞑想で心の健康を保つ(ストレス低減)効果
2つ目の「心の健康を保つ効果」ですが、マインドフルネス瞑想を続けていると外部からの刺激に対して反応が変わっていきます。
例えば、ストレス状態の時に怒りの感情にスイッチが入ってしまう事があっても、自然と受け流せたり、耐えられるという事も実感する事になります。
また、客観的に物事を捉える事もでき、その時にどんな感情を取るのが良いのか??を冷静に考えるという事も出来るようになってきます。
マインドフルネス瞑想で個人や組織の能力開発
3つ目の「個人や組織の能力開発」ですが、マインドフルネス瞑想を続けると個人の集中力がアップしたり、モチベーションアップ、思いやりの気持ちが持てるため人間関係も良好になっていきます。
結果的に、組織として見た場合も「こころの知能指数」と呼ばれるEQを高める事に繋がり、組織内での人間関係での揉め事も減っていく事に繋がります。
マインドフルネス瞑想は、個人の能力アップやEQの改善を通して、企業の業績アップや団結力アップに貢献することが出来、その効果が絶大な事もあって一流企業やエリートサラリーマンが、積極的に取り入れるようになっているのです。
スティーブ・ジョブズは、
「仏教、特に日本の禅宗はすばらしく美的だと思う」
と瞑想の効果を絶賛していますが、禅や悟りまで言及したため一般人にとは難しいところがありました。
しかし、マインドフルネスは宗教観を一切排除するので、効果が絶大だと分かっている企業や個人は、こぞって取り入れていますので、ご自身の体験を通してマインドフルネス瞑想の可能性を感じて頂ければと思います。
マインドフルネス瞑想のメリットとデメリット
あらゆるものに完璧なものは無いと思っていて、マインドフルネス瞑想についても、メリットもあればデメリットもあります。
マインドフルネス瞑想のメリット
マインドフルネス瞑想のメリットは、先ほど効果を挙げていますが「思いやり、共感の心を育める」事だと個人的には考えています。
人間は一人で生きられませんし、社会(コミュニティ)に属している限り他人との関わり合いは、どんな方でも必ず存在します。
小さい単位であれば「家族」になるかもしれませんが、家族、友人、知人、会社の同僚、先輩、後輩、上司、部下、会った事のない人(SNSで繋がっている人など)、繋がりのない人・・
どこまでも広がるコミュニティと切っても切れないものです。
「思いやり」や「共感」の心が高まれば、相手に対して優しくなり、人間関係が良くなり、結果的に仕事が上手くいかないわけが無いですよね?
また、些細な事でモメたりする事もなくなっていきますので、「自分自身が幸せな気持ちを維持出来る」ようになりますので、マインドフルネス瞑想を続けるメリットは十分にあると感じています。
マインドフルネス瞑想のデメリット
一方、マインドフルネス瞑想のデメリットとしては、「効果を感じにくい」ところかもしれません。
マインドフルネス瞑想は1日だけ取り組んだり、24時間ずっと取り組んだから効果が出るというものではありません。
毎日15分~30分程度、瞑想状態に入り、座り続けるだけと、極めてシンプルなので「飽きる」人も出てくるかもしれません。
また、毎日続けているからといって、目標を達成したり、願望が叶ったりという事でもありません。
むしろ、目標を達成したり、願望画が叶うのは、EQが高まった結果、自分自身の感受性が高まったり、集中力、モチベーションを維持出来るからだと思います。
結果的に、目標や願望が叶うという事は実践してればあるかもしれませんが、積極的に効果を感じたいと思わないほうが良いのかもしれません。
マインドフルネス瞑想のやり方、具体的な実践方法
マインドフルネス瞑想のやり方ですが、マインドフルネス瞑想にもいくつか種類がありますが、代表的なものを紹介しますと、
- 静座瞑想法
- ボディースキャン
- 歩行瞑想法
がありますが、マインドフルネス瞑想の入門編としては「静座瞑想法」がおすすめです。
どのやり方でも、マインドフルネス瞑想の基本は
「今ここに、集中する事」
です。
今ここに集中するために、自分の五感や呼吸に意識を向けたり、今現在あるものに対して集中していくようにしましょう。
マインドフルネス瞑想ですが、時間は自由ですが、長すぎると、疲れますし、毎日習慣化し続けられないのでは意味がありません。
最低でも15分、長くても30分程度で終了したほうが良いと思います。
(ちなみに、筆者は15分を毎日継続しています。)
それでは、マインドフルネス瞑想の3つのやり方の解説に入っていきます。
静座瞑想法は鎮座してマインドフルネス瞑想を行う
1つ目の「静座瞑想法」ですが、椅子でも床でもどちらでも構いませんので、頭、首、背中が一直線になり腰骨を立てるようにします。
そこから丹田呼吸法で、おへその下あたりの丹田を意識した「呼吸」に意識を向けていきます。
本やブログによっては、慣れてくると頭に思い浮かんだ思考にも意識を向けると主張される方がいます。
しかし、思考そのものが過去のものもしくは未来の空想なので、思考に意識を向けるのは個人的には疑問がありますので、呼吸に意識を向けるだけでOKです。
呼吸に意識を向ける際には、鼻を通り抜ける空気に意識を向けたり、肺の中に入る空気に意識を向けたりすると、やりやすいです。
ボディースキャンを使ったマインドフルネス瞑想
2つ目の「ボディースキャン」ですが、仰向けに寝て呼吸に意識を向けて始めます。
静座瞑想法と違い、身体のあらゆる部位に注目を向けて、その部位を意識しながら呼吸を繰り返します。
例えば、
「右手の親指に注目して下さい」
といった感じで意識を向け行いますが、内臓に意識を向けるのでもOKです。
歩行瞑想法でマインドフルネス瞑想
3つ目の「歩行瞑想法」ですが、歩きながらマインドフルネス瞑想を行う方法です。
日常生活で取り入れられる瞑想法なので、比較的導入しやすいですが、集中しすぎて周りが見えなくなってしまわないように注意して下さい。
やり方は、周りの景色を見ずに視線を前方へ固定し、普段より遅めのスピードで歩き、呼吸、足の裏の地面を踏みしめる感覚、身体の使い方や動きなどに気を向けます。
この3種類以外にも、マインドフルネス瞑想には様々な方法がありますが、一番自分が瞑想状態に入れるマインドフルネス瞑想を見つけ、毎日続けられるようにするのがベストです。
他の瞑想法とマインドフルネスの違いは、こちらの記事でまとめています。
マインドフルネス瞑想を知るのにおすすめの本やアプリ
マインドフルネス瞑想が日本でも注目されるようになって、たくさんの本やアプリが登場していますが、私自身が読んで参考にした書籍と試したアプリをいくつかご紹介します。
マインドフルネス瞑想を知るのにおすすめの本
まずは、マインドフルネス瞑想に関する書籍で良いと思った3つの本ですが、
今回の記事を作成するのに引用したり、とても参考にさせて頂いたのが「グーグルのマインドフルネス革命」です。
Googleが、なぜマインドフルネス瞑想を取り入れるようになったのか?また今の成長の裏側にマインドフルネス瞑想がどれだけの貢献をしたのか?
この一冊を読めば、マインドフルネス瞑想が個人と組織に実りある改革をもたらしたか?が分かります。
メンタリストのDaigo氏はじめ、マインドフルネス瞑想の著名人である、アルボムッレ・スマナサーラ 、蓑輪顕量 、井上ウィマラ 、荻野淳也 、川畑のぶこ 、熊野宏昭 、小池龍之介 、越川房子 、島田啓介が執筆した一冊。
- 医療、科学、教育
- ビジネスへの展開
- 仏教からの視座
の三部作となっていて、マインドフルネス瞑想の最新情報がここに集約されています。
3冊目は、現在読んでいる途中なのですが、「サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法」という本です。
Googleでは、マインドフルネス瞑想から発展した、独自の心の研修「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」と呼ばれるものがあります。
Googleの研修が、SAP、アメリカン・エキスプレス、LinkedInといった企業や大学までもが採用するようになった秘密をこの一冊にまとめられています。
マインドフルネス瞑想におすすめのアプリ
続いて、マインドフルネス瞑想に使えるアプリですが、3種類紹介します。
「cocorus マインドフルネス瞑想 睡眠・Sleep瞑想」は寝ながら取り組めるアプリです。
横になりながらというところで、ボディースキャンをする方にオススメのアプリかもしれません。
身体を動かして行うので、身体の感覚に意識を向けるようにしましょう。
「マインドフルネス・アプリ」は、初心者の方でも安心して使える瞑想サポートアプリです。
1日5分からプログラムが使えますので、毎日5分を正しい瞑想を身につけるのに使われるのも良いかと思います。
継続的な利用をする場合は有料にする必要がありますので、最初の1週間で使えるかを検討してみて下さい。
「MEISOON」は、鐘の音やヒーリングの音楽などが充実しているので、BGMだけでも癒やしを得られるアプリです。
ホットヨガLAVA創業でインストラクターである椎名慶子氏が監修したアプリだけに、本格的に瞑想をサポートしてくれるアプリとして人気です。
マインドフルネス瞑想とは?意味、効果、方法や実践したメリットとデメリット まとめ
「マインドフルネス瞑想」を何のためにするのか?今回の記事を通して見つける事は出来ましたでしょうか?
マインドフルネス瞑想は、個人にも組織にも大きな効用をもたらします。
特に、
- 個人の集中力とモチベーションアップ
- 思いやりや共感の高まり
は、どんな人にとっても必要なスキルです。
特に、現代はSNSを通して知らない人と繋がったり、匿名で繋がれる事もあるので、相手に対して思いやりや共感の気持ちが欠如すると、相手に失礼なだけでなく、大変な事に発展する事も起きます。
相手の事を思いやり、お互いが発展する関係を創っていく事の価値に気付き、習慣にする事が出来れば、世の中から戦争さえもなくなると思っています。
マインドフルネス瞑想は、「今ここに集中」するという小さな事に始まりますが、マインドフルネス瞑想がもたらす可能性は無限大でプライスレスなものです。
この価値に気付き、取り入れた方が、ゆくゆくは潜在意識と繋がり、引き寄せの法則へと繋がっていく事になりますので、是非とも価値に気付いてマインドフルネス瞑想の日々を楽しんで頂ければと思います。